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味噌(みそ):大豆を発酵・熟成させた和食の基本調味料 

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各地に伝わる味噌がある

味噌の起源は諸説あるが、食材を塩漬けして発酵させた古代中国の醬(しょう / ひしお)が朝鮮半島を経て伝わったとする説が有力だ。文献に登場するのは701年に制定された『大宝律令』が最初で、「まだ醬になっていない」という意味の「未醬=みしょう」が「みしょ」「みそ」と転じたとされる。

奈良県の「古代ひしお」(写真提供:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」)
奈良県の「古代ひしお」(写真提供:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」)

「味噌」の文字が現れたのは平安時代。当時はまだ貴重品で、身分の高い貴族や僧侶の間だけで使われる調味料だった。鎌倉時代になると味噌汁が考案され、武士の食事様式「一汁一菜」が定着。室町時代以降は大豆の栽培が全国に広がり、農民が各地の気候風土に合った味噌を造るようになった。ちなみに自分で自分をほめることを「手前味噌」というが、これは「手前(自分)の造った味噌がいちばんうまい」と自慢し合ったことが由来。

各地に伝わる味噌はそれぞれに発展し、今やあらゆる和食に使われる基本調味料となった。2013年に「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されて以降は海外でも広く認知されるようになり、世界中のシェフが “Miso” を料理に取り入れている。

京都の西京味噌(写真提供:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」)
京都の西京味噌(写真提供:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」)

白味噌は甘口、赤味噌は辛口?

味噌の仕込みは、蒸すか煮た大豆をつぶし、麹(こうじ)と塩を混ぜるだけと簡単だ。麹菌により発酵が進むと、アミノ酸類やビタミン類のほか、大豆には本来含まれない酵母や乳酸菌も生成され、うま味も栄養も増す。

味噌は使う麹により米・豆・麦の3種に大別できる。米麹で仕込むと「米味噌」、豆麹だと「豆味噌」といった具合だ。勘違いされやすいが、あくまで麹が違うだけで、いずれも主原料は大豆。米や麦を大豆の代わりに使うわけではない。最も普及しているのは米味噌で、全国生産量の8割を占める。豆味噌は主に東海地方、麦味噌は九州と四国・中国地方の一部で造られている。

八丁味噌の味噌桶(写真提供:愛知県岡崎市)
八丁味噌の味噌桶(写真提供:愛知県岡崎市)

麹・塩の量と熟成期間が、味や色に影響する。麹の割合が多く塩分が低い白味噌は、数日から数十日で熟成させるため元の大豆に近く、そのまま口にできるほどまろやかな味わいだ。一方、塩分を高めにすると長期熟成できるので、数年かけて複雑な味わいに変化し、色も濃くなる。例外はあるが、白味噌は甘口、赤味噌は辛口と覚えておくと、だいたいの目安になる。

八丁味噌(写真提供:愛知県岡崎市)
八丁味噌(写真提供:愛知県岡崎市)

「信州味噌」「仙台味噌」など、産地の名を冠したものも多く、それぞれの地域色が出る。その土地で伝統的に造られてきた味噌は単なる調味料を越え、“心のふるさと”のような郷土食でもある。

各地の味噌の特長を生かした料理をこちらにまとめました
→「みそ汁だけじゃない!味わい深い「味噌」のお料理コレクション

取材・構成:イー・クラフト

バナー写真:PIXTA

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