クマが民家に入り込んだり、キノコ採りで山に入った人が襲われたりと、全国でクマによる被害が相次ぎ、連日のように報じられている。
日本気象株式会社(本社大阪)は、同社の登山者向け山の天気サイト利用者を対象に9月下旬から10月中旬にかけてアンケート調査を実施、3594人から回答を得た。クマの出没情報が増えていることで登山に「非常に不安」「少し不安」を感じている人は77%に上った。
5割強の人が「登山計画に影響が出た」としており、具体的には「行く予定だった山を変更した」61.6%が最も多く、「中止・延期」も29.1%に上った。また、単独行の予定をグループ登山に切り替えるケースも増えているようだ。
実行しているクマ対策は、人間の存在をクマにアピールして不意の遭遇を回避するための「クマ鈴やラジオの携行」76.2%が最も多く、「現地で最新のクマ出没情報確認」68.8%が続いた。また、山に持ち込んだ食料の食べ残しがクマのエサとなり、クマを誘引する可能性が指摘されていることから、「食べ物・ごみ管理徹底」を挙げる人もいた。
環境省によると、けが人を含めた人身被害の件数は4-9月に99件(108人)に上り、過去最悪ペースで推移している。
【資料】
- 日本気象 「クマと登山に関するアンケート集計結果」
- 環境省「クマの人身被害件数 速報値」
バナー写真 : PIXTA



